GizuMoja Memories Chapter 1
うまれる前の話
母となる猫、恋の季節と婿探し
友人であるE嬢宅で暮らしているネコ「ジュリ」に、初めての恋の季節がやってきた。普段はさほど鳴く事もないのに、玄関先に行っては「なぉ〜ん!」と大声で鳴きまくる。普段は、お尻周辺を触ろうとすれば、鉄槌を食らわせるのに、尻尾の根元をトントンと叩くと、なぜか気持ちいいらしく、喜んでくれる。
…が、急に我に帰り飛びつかれて噛まれるのだ…。
- E嬢
- 「メスとして生まれたからには、一度は赤ちゃん産ませてあげたいねぇ」
- うっきぃ
- 「ジュリの子供だから、きっとかわいいぞ」
- わたし
- 「じゃぁ、ムコさがさないとねぇ…って見つかるもんなのか?」
当時、猫の飼育方法はおろか、猫のことを何一つ知らない。
というより誤った知識だけしかないアホ3人で、ムコ探しなんぞできるのか??と思ったとたん…。
- うっきぃ
- 「おおっ!オス猫いるよ!借りてくる!!」
…と言いながら出かけてしまった。
やってきたムコ
借りてきたネコは「チビ」。アメリカンショートヘアのシルバータビーだ。
…ん?こんな簡単に見つかるなんてイヤな予感が…
- わたし
- 「…このネコってさ、ジュリのオヤジじゃないの?」
- うっきぃ
- 「うん、そうだよ」
…もろ近親交配じゃん。超インブリードじゃん…。そんなん、大丈夫か? と不安がよぎる。当時わたしは、競走馬の血統にこだわっていて、そういうことに敏感だった。すると、
- うっきぃ
- 「野良ちゃんだってほとんどが近親交配だろ?大丈夫だって♪」
ホンマか?…イキモノみんな近親はヤバいんちゃう??
- E嬢
- 「ちゃんとハッキリするまで、交配はやめとこうよ」
- うっきぃ
- 「チビちゃん借りちゃったし、そんな心配しなくても大丈夫だよ」
…そ、そうなのかな?そこに突っ込みが入らないほど、あまりにも無知でアホな3人である。
これは誰かが説得力ある知識を養わないといけない!!と思った。
ただ、身近にいる人間で、ネコに関する知識がある人なんて誰もいない。というよりも、あまりにもアホな質問のような気がして、聞くことができない。
…どうするか?
本屋だ!本屋にある飼育書を読めば、解るかもしれない!
…わたしは本屋へ走った。
遅すぎた知識
ネコの飼育書は沢山でていて何を読むのがイチバンいいのか?なんて当時はサッパリわからない。ただ、説得力ある解答を導くには、1冊読んだだけじゃダメだ!と自己流な解釈に基づき、何種類かの本を立ち読みする。
何件も本屋をハシゴし、様々な飼育書を読んだ。結論を導き出すのに、3日ほどかかった。
結論---「種の保持とかの場合は仕方ないこともあるが、基本的には近親はヤバい」
あぁ、やっぱりね…。早速、E嬢宅に駆け込んだ。
- わたし
- 「本で調べたけど、近親交配はやめたほうがいいって〜!別のムコ探そう!」
-----あれ???チビちゃんは?チビちゃんがいない。
- うっきぃ
- 「チビちゃんなら帰ったよ」
- わたし
- 「マジ?(ホッ)」
…わたしより先に近親がマズいことを悟ったか?しかし、どうであれ帰ったんだったら良かった…と思った途端
「ほら〜!だから止めようって言ったじゃん!」と、うっきぃに怒鳴るE嬢。
…えっ?どうゆうこと?---と立ちすくんでいたら
- うっきぃ
- 「交配が済んだから帰ったんだよ」
---がぁぁん!おそかった…
そして、ジュリは無事(?)妊娠。わたしたちは、ジュリの出産までの時間を、期待と不安で迎えることとなったのである…。
